
≪業務について15(2026年3月まで)≫
≪ご挨拶≫
申請・告訴・契約・解約・信託・相続・遺言・後見・終活など「書類と手続き」はお任せください。相談何回でも無料。どなた様もお気軽にお電話(0562-46-4467)ください。留守録の際はお名前とご用件をお願いします。メール相談はメールフォームからどうぞお気軽に。
≪ご注意≫
紹介サイトのコールセンターを介した場合、直接お電話いただいた場合より料金が高額になることがございます。行政書士に限らず、士業は直接のご連絡がお勧めです。
≪行政書士名簿(日本行政書士会連合会HP)≫
https://www.gyosei.or.jp/members-search
2016年5月開業からいつの間にか9年経ちました。どうか今後ともご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
≪大府市「終活コーディネート事業」の「協力行政書士」に登録しています≫
終活についてもお気軽にご相談ください。できるだけ安価に大団円(ハッピーエンド)を迎えられるよう、私と一緒に楽しく計画しましょう。
≪少しだけお願いしたいこと≫
平素より地域の皆さまには大変お世話になっております。行政書士として日々業務に携わるなかで、皆さまの温かいご理解とご協力に支えられていることを、いつもありがたく感じております。最近、自宅周辺でにぎやかな声や音が聞こえることがあり、業務中に驚いてしまう場面がございます。私の仕事は、自宅で書類作成やご相談への対応を行う時間も多く、静かな環境が必要となることが少なくありません。もちろん、地域の皆さまが日々を楽しく過ごされていることはとても素敵なことだと思っております。そのうえで、もしご無理のない範囲で構いませんので、お声や音量について、少しだけご配慮いただけましたら幸いです。地域の皆さまが安心して暮らせる環境づくりに、 私自身も行政書士として引き続き努めてまいります。 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
(2026/03/07 行政書士西村伸)
(下に行くほど古い記事です)
≪点検商法対応マニュアル≫2026/03/13
(1)点検商法とは?
「無料点検です」「法定点検です」「電力会社の委託です」と家に来て、不安をあおり、高額な工事を契約させる手口です。最近は分電盤(ブレーカー)の点検商法が流行っています。
☆本当の点検(電力会社・登録調査機関)☆
家庭の電気設備は、電気事業法により、4年に1回、無料で安全調査が行われます(電気事業法57条・57条の2)。この正規の点検には次の特徴があります。
・必ず事前にハガキで日時が通知されます
・漏電の確認・外観の確認(分電盤の表面も含む)を行います
・分電盤の内部を開けません
・交換工事を勧めることはありません
・異常があった場合、異常の可能性を説明し、「お近くの電気工事店にご相談ください」とだけ伝えます(調査員自身が交換したり工事店を紹介したりすることはありません)
・電力会社が無料で交換する制度はありません(家の中の設備はお客様の財産のため)
→ 異常を理由に工事を勧める業者は、正規の点検とは無関係=点検商法です。
☆ウソの点検(点検商法)☆
・ハガキなしで突然訪問・電話してくる
・「法定点検です」「無料点検です」と名乗る
・分電盤の内部を開けようとする
・工事を勧める
・高額な交換を迫る
→ ハガキなしの訪問・電話は100%点検商法です。「分電盤の法定点検です」は完全なウソです。
(2)こんな言葉には注意
「法定点検です」「無料点検です」「電力会社から来ました」「火事になります」「今日中に工事しないと危険です」
→ ひとつでも当てはまれば、その場で契約しないこと。
(3)家に来たときの対処法
・ドアを開けない(インターホンで対応)
・名刺・会社名を聞く
・その場で契約しない(「家族と相談します」と言う)
・不安なら電力会社に自分で電話する
(4)もし契約してしまったら
☆8日以内☆
→ クーリングオフで契約をなかったことにできます(特定商取引法9条)
☆8日を過ぎても取り消せる場合があります☆
次のような場合は、契約を取り消せる可能性があります(消費者契約法4条「不実告知」「困惑」)
・「法定点検」とウソを言われた
・「危険」と不安をあおられた
・電力会社を名乗られた
☆「書面の不備」があれば、8日を過ぎても取り消せます☆
訪問販売では、事業者は「クーリングオフできます」と書いた書面を渡す決まりがあります(特定商取引法4条・5条・9条)。次のような場合は「書面の不備」です。
・クーリングオフの説明が不十分(期間・方法が書かれていない)
・事業者の住所や電話番号が書いていない
・契約日が書いていない
・工事内容があいまい(例:交換一式・工事一式)
・部材の型番・商品名が書かれていない
・そもそも書面を渡されていない
→「書面の不備」があると、クーリングオフの8日間が始まらないため、8日を過ぎても取り消せます。
(5)困ったときの相談先(通報先)
・消費生活センター(悪質な訪問販売の相談窓口です)。
・都道府県の特商法担当窓口(虚偽説明・書面不備など、特商法違反の通報先です。行政処分は都道府県が行います)。
・警察署の生活安全課(お金をだまし取られた場合は、詐欺の疑いがあります:刑法246条)
・消費者庁(全国的に悪質な業者の場合に動く国の機関です)。
(6)行政書士がお手伝いできること
・契約書・「書面の不備」の確認
・クーリングオフの書類作成(特商法9条)
・契約取消しの書類作成(消費者契約法4条)
・事業者への電話・メールでの事実確認(交渉ではありません)
・必要に応じた文書作成(問い合わせ文書・通知文書)
・(5)の行政機関等への相談サポート
・告訴状の文案作成(詐欺の疑い:刑法246条。被害者ご本人が警察へ提出する書類の文案を作成します)
・告発状の作成・提出(ご本人が動けない事情がある場合、行政書士自身の名前で作成し提出。第三者として警察へ申し立てる正式な刑事手続きです)
(7)こんなときはすぐ相談を
・ハガキなしで「点検」に来た・電話してきた
・工事を勧められた
・分電盤や部品を交換された
・高額な工事を契約してしまった
・家族が被害にあったかもしれない
点検商法は誰でも被害にあう可能性があります。ひとつでも当てはまれば、すぐにご相談ください。
≪未成年者や障害のある方が相続人にいるときの相続手続き≫2026/03/08
未成年の子どもや、判断能力に不安のある家族が相続人に含まれると「特別代理人が必要なの?」「親が代わりに署名できる?」といった疑問がとても多く寄せられます。今回は、相続の現場でよくある質問を、できるだけやさしくまとめました。
(1)未成年の子が相続人のとき
「親が代わりに署名できる?」
回答:ケースによって違います。
・親も相続人で、遺産分割協議をする(法定相続分通りに分けない)場合
→ 親と子の利益がぶつかるため、特別代理人が必要(利益相反:民法826条)
・法定相続分どおりに分ける(遺産分割協議をしない)場合
→ 特別代理人は不要。親が手続きを進められます(法定相続分:民法900条、協議は任意:民法907条)
・親が相続人でない場合
→ 親権者として代理できます(民法818条・824条)
(2)法定相続分どおりなら協議書は不要
「協議をしない=法律どおりに分ける」だけなので、遺産分割協議書は作りません。協議が存在しないため、未成年者の署名も不要です。
(3)金融機関での手続き
法定相続分どおりなら、親が相続届に署名すればOKという扱いが一般的です。もし銀行から協議書を求められたら「協議していないので協議書は作れません」と伝えれば、多くの場合は本部確認で解決します。
(4)不動産がある場合
・法定相続分どおりに共有にする
→ 協議なし → 特別代理人不要
・単独取得・売却・代償金がある
→ 協議が必要 → 特別代理人が必要(民法826条)
(5)障害のある相続人がいる場合
判断能力が不十分な場合は、成年後見制度を使って後見人が手続きを行います(民法7条・8条)。
不動産の売却などは、後見人でも家庭裁判所の許可が必要です(民法859条の3)。
(6)行政書士・司法書士・弁護士の違い
・行政書士ができること
行政書士は、家庭裁判所に提出する非訟事件の申立書(特別代理人選任申立・成年後見開始申立・相続放棄の申述など)を作成できます。ただし、調停の書類・裁判所への提出代理・訴訟書類(訴状など)はできません(弁護士法72条)。
・司法書士ができること
行政書士と同じく、非訟事件の申立書を作成できます。さらに、簡易裁判所(140万円以下)の訴訟書類(訴状・答弁書など)も作成できます(司法書士法3条1項7号)。ただし、地裁・高裁・最高裁の訴訟書類・調停の書類・裁判所への提出代理はできません。
・弁護士ができること
非訟事件・調停・訴訟のすべてについて、書類作成・提出代理・裁判所とのやり取りができます(弁護士法3条・72条)。
(7)NPOや社協や行政書士が成年後見の申立書を作っているのは違法?
→ 違法ではありません。成年後見の申立は非訟事件であり、紛争解決手続ではないため、弁護士や司法書士の独占業務には当たりません。そのため、NPO・社協・本人・行政書士・司法書士が作成しても問題ありません。裁判所も普通に受理しています。
(8)まとめ
・法定相続分どおりなら協議書は不要
・協議をするなら特別代理人が必要(未成年者)
・判断能力に不安がある場合は成年後見制度
・不動産は協議が発生しやすい
・行政書士は非訟事件の申立書を作成できる
・調停や訴訟は弁護士の領域
≪訪問看護は医療保険?介護保険? ⇒ 特定疾病なら両方の保険を「訪問ごとに」使い分けられます≫2026/03/02
【Q1:腹膜透析のために看護師さんに家に来てもらいたい。どの保険を使うの?】
A1:原則では、訪問看護は介護保険が優先です。しかし腹膜透析は“特定疾病(別表7)”に入っているため、要介護認定があっても医療保険で訪問看護を使える“例外”になっています。腹膜透析の訪問看護はおなかの管のチェックや、ばい菌が入っていないかの確認など、治療に必要な「医療のケア」であり、医療保険(健康保険)を使うことがほとんどです。
【Q2:生活の手伝いも必要なときは、どうすればいいの?】
A2:腹膜透析の訪問看護は医療のケアなので医療保険を使いますが、生活の手伝い(掃除・洗濯・買い物・清拭・体位変換など)は介護保険で利用できます。1回の訪問で両方の保険は使えませんが「訪問ごとに」医療保険と介護保険を使い分けることができます。
【Q3:1回の訪問では、医療保険と介護保険を両方使えないの?】
A3:使えません。1回の訪問では、どちらか1つの保険だけです。事業所は訪問の「主な目的」で保険を決めます。
・透析のケア → 医療保険(看護師さん)
・生活の手伝い(清拭・体位変換など) → 介護保険(ヘルパーさんが担当することも多い)
【Q4:医療のケアと生活の手伝い、どっちも必要なときは?】
A4:腹膜透析のときは、医療のケアが中心なので、生活の手伝いが少し入っても、医療保険で訪問看護ができます。生活の手伝いが多い日は、介護保険でヘルパーさんに来てもらうなど、役割りを分けることが多いです。
【Q5:介護保険で訪問看護を使うと、お金はいくらかかるの?】
A5:腹膜透析の人は訪問回数が多くなりがちで、介護保険の上限をすぐに超えてしまい、月に10万円以上の自己負担になることもあります。
しかし医療保険なら、回数の制限がなく、自己負担も1割~3割なので、負担が軽くなります。
【Q6:新聞に“医療保険ですべての訪問看護を受けるため介護保険の認定を取り下げる人がいる”と書いてありました。うちもそうした方がいい?】
A6:ほとんどの人は、取り下げる必要はありません。本来は「今回は訪問看護(透析のケア)なので医療保険で」「今回は生活の手伝いなので介護保険で」と分ければ、問題なく両方の保険を使えます。介護保険の取り下げは、現場の調整がどうしてもうまくいかないときの“最後の手段”です。
【Q7:介護保険を取り下げると、どんな困ることがあるの?】
A7:介護保険が使えなくなるので、ヘルパー・デイサービス・ショートステイ・福祉用具貸し出し(ベッド・車いすなど)等が使えなくなります。生活の助けが必要な人は、取り下げると生活が大変になります。
【Q8:医療保険で訪問看護を使うために、何が必要?】
A8:「主治医の先生が書く訪問看護の指示書」「訪問看護ステーションが医療保険で計算することの確認」特に、指示書に「腹膜透析の管理が必要」と書いてあることが絶対条件です。
【Q9:事業所には、どう聞けばいいの?】
A9:次のように聞くと、意図が伝わりやすいです。
・「透析のケアは医療のことが多いので、訪問看護は医療保険でお願いできますか?」
・「生活の手伝いの時は介護保険(ヘルパーさん)で、透析のケアの時は医療保険(看護師さん)でお願いしたいのですが、できますか?」
・「この家では、医療と介護をどう分けるのが一番いいですか?」
【Q10:結局、うちの家族はどうするのが一番いい?】
A10:腹膜透析の人は、訪問看護は医療保険で使うのが一番よいです。そして、生活の手伝いが必要なら、介護保険のヘルパーやデイサービスを使います。介護保険を取り下げるのは、どうしても現場の調整がうまくいかないときだけです。
(まとめ)
腹膜透析の方は、医療のケアと生活の助けの両方が必要になることが多いです。医療保険と介護保険を訪問ごとに分けて使うことで、負担を少なくしながら、安心して生活できます。
≪葬儀とお墓で失敗しないために≫2026/02/28
葬儀とお墓は、知らないまま急に決めるとトラブルになりやすい分野です。今回は、家族・本人が落ち着いて判断できるように「知っておくと安心なこと」をまとめました。
★葬儀で困らないための完全マニュアル★
(1)生きているうちにやっておくと安心なこと
・葬儀社は1社だけ決めておく(契約・積立は不要)。
・生前に見積もりをもらい、内訳が細かいかを見る(どこにいくらかかるか書いてある葬儀社は信用できやすい。「セット料金のみ」「内訳なし」は要注意)。
・入院先まで来られるか(搬送できるか)を聞いておく。夜中でも来られるか、病院→自宅の搬送ができるか。
・電話番号を紙に書き、家族にわたす。
・入院している人がいる場合は、病院に「葬儀社は家族で決めます」 と伝えておく。
・お寺(菩提寺)がある人は、寺の名前と電話番号を家族に伝える。
☆この3つ「見積もり・搬送可否・家族への共有」で、当日の混乱がほぼなくなります。
(2)亡くなった直後に大事なこと
・病院が紹介する葬儀社は、使わなくてもよい。
・遺体を運んでもらうだけのときは「今日は運ぶだけでお願いします」 と言う。
・葬儀をどこに頼むかは、あとでゆっくり決められる。
☆搬送(運ぶこと)と葬儀の契約は別です。
(3)病院の霊安室にあずけてもよい
・多くの病院で数時間〜半日あずけられる。
・夜間は朝まで預かってくれることもある。
☆あわてて決める必要はありません。
(4)遺体を運ぶとき(搬送)の注意点
・運ぶときは、まだ棺(ひつぎ)には入りません。
・搬送業者は「運ぶための冷却材」だけ持っています(ストレッチャー等に乗せて運びます)。
・自宅に着いたら、(1)冷房をつける、(2)日が当たらない場所に安置、(3)敷布団とタオル枕を用意。
☆事前に決めておいた葬儀社がドライアイスと棺を持ってくるまでの数時間は十分もちます。
(5)自宅安置がむずかしいとき
・家で安置できないときは、葬儀社の安置室や民間の霊安室にあずけることができます。病院の霊安室でも、数時間〜半日はあずけられます。
☆あわてて決めなくても大丈夫です。
(6)葬儀社が紹介するお寺は使わなくてよい
・葬儀社が紹介するお寺は、あなたのお寺(菩提寺)ではありません(菩提寺があるのに使うと、あとで(1)二重のお布施、(2)戒名の混乱、(3)菩提寺との関係悪化などが起きることがあります)。
☆菩提寺がある人は、必ず先に菩提寺へ連絡。
(7)葬儀社と話すとき気をつけること
・内訳が細かい見積書を出す葬儀社は信用できることが多い。
・契約書(約款)も見せてほしいと言う(見せたがらない葬儀社は信用できない)。
・契約書の「キャンセル料について」を必ず見る(キャンセル料があることはふつうですが、内容があいまいだったり、“搬送したら必ずうちで葬儀”と書いてある会社は注意してください)。
☆生前見積もりのときに、契約書(約款)も見せてもらうと安心です。
・お金の目安を聞いてよい
・互助会(積立)は、使える範囲がせまいことがある
・担当者の質を見る
・説明がゆっくり
・追加料金の説明が明確
・家族の話を聞く姿勢がある
・急がせない
(8)葬儀のまとめ
・葬儀社は1社だけ決めておく
・見積もりの内訳が細かいか見る
・契約書・約款のキャンセル料を見る⇒「危険な葬儀社を見抜くチェックリスト」を後述
・搬送は「運ぶだけ」で頼める
・病院紹介の葬儀社は断ってよい
・病院の霊安室にあずけられる
・冷房で数時間は落ち着いて安置できる
・ドライアイスとひつぎは葬儀社が持ってくる
・葬儀社が紹介するお寺は使わなくてよい
・菩提寺がある人は先に連絡
★生前見積もりで危険な葬儀社を見抜くチェックリスト★
(1)見積もり、(2)契約書(約款)を確認し、(3)次の質問をすれば、ほぼ100%、良い葬儀社か見抜けます。
(1)見積書の内訳が細かいか
・どこにいくらかかるか書いてある → 信用できやすい
・「セット料金だけ」「一式」などのまとめ書き → 要注意
☆理由:追加料金トラブルの典型。
(2)契約書(約款)を見せてもらえるか
・生前見積もりの段階で契約書を見せない会社 → 要注意
・契約書をすぐ出す会社 → 透明性が高い
☆理由:契約書に危険な文言が隠れているため。
(3)キャンセル料の書き方が明確か
・危険な書き方
「当社規定による」
「一律〇万円」
「搬送後は当社で葬儀を行うものとする」
「プラン変更はキャンセル扱い」
・安全な書き方
「実費のみ」
「差額精算」
「搬送のみでは葬儀契約にはなりません」
(4)「搬送だけお願いしてもいいですか?」と聞いたときの担当者の反応を見る
・「大丈夫です。搬送だけでもできます」 → 安心
・「基本は葬儀もセットで…」 → 囲い込みの可能性
☆この質問は非常に強力。
(5)夜間・早朝の搬送ができるか
・できる → 実務能力がある
・できない → 当日トラブルの可能性
☆ここは“実務力”の判断ポイント。
(6)担当者の説明がゆっくり・ていねいか
・追加料金の説明が明確か
・急がせない
・家族の話を聞く姿勢があるか
☆担当者の質は、葬儀の満足度に直結する。
★お墓のことがよくわかる完全マニュアル★
(1)合祀墓(ごうしぼ)とは
・みんなで入るおはか
・お金が安い
・管理がいらない
・後継ぎ(あとを見る人)がいなくても安心
・ただし、いったん入ると、遺骨(いこつ)は取り出せません。
(2)永代供養(えいたいくよう)とは
・お寺や施設が、かわりに供養してくれる
・「永代」といっても、ずっとではありません
・多くは13年・17年・33年など年数つき
・年数が終わると合祀墓にうつる
(3)永代供養が「ずっと」ではない理由
・建物(納骨堂)は古くなる
・お寺や会社が、ずっと続くとは限らない
・だから、いつかは合祀墓にうつすことが多い
(4)いずれは合祀墓に移るなら、最初から合祀墓にする選択肢も
・とても安い
・家族の負担が少ない
・後継ぎがいなくても安心
・永代供養の「さいごの形」なので、あとの心配が少ない
(5)最初から合祀墓にする場合に気をつけるところ
・遺骨を取り出せない
・名前が出ないことがある
・家族が「おまいりしにくい」と思うことがある
・菩提寺がある人は、お寺が合祀を好まないことがある。
・後継ぎがいない檀家のために合祀墓があるお寺もある。
(6)契約のときに見るところ
・何年まもってくれるか
・年数が終わったら遺骨がどうなるか(自動的に合祀墓にうつすところ・引き取りに来てほしいというところもある)
・合祀のあと、遺骨を取り出せるか(多くは不可)
・管理費や更新料がいるか(永代供養でも必要な場合あり)
・建物が古くなったり、運営してる会社やお寺が無くなったらどうなると書いてあるか(運営しているお寺・会社は信頼できるか)
(7)決める前に家族と話すこと
・遺骨を取り出せなくてもよいか
・名前が出なくてもよいか
・家族がおまいりしやすいか
・菩提寺に相談したか
(8)お墓のまとめ
・永代供養は「ずっと」ではなく年数つき
・年数が終わると合祀墓にうつる
・建物が壊れたり会社やお寺が無くなった場合遺骨はどうなるか聞くこと(引き取りに来てという場合あり)
・合祀墓は安いが、遺骨は取り出せない
・家族と話してから決めると安心
≪家賃を上げると言われた。でもあわてなくて大丈夫!≫2026/02/23 (03/06訂正)
【Q1:家賃を上げますと言われました。どうしたらいいですか?】
A1:家賃は、あなたが「はい」と言わないと上がりません。すぐに返事をしなくて大丈夫です。いっしょに内容を見ましょう。
【Q2:ことわったら、家を出ていけと言われますか?】
A2:言われません。日本の法律では、あなたの同意がないと、家賃を上げることも、退去させることもできません。
【Q3:とても不安です。どうしたらいいですか?】
A3:不安になるのはあたりまえです。行政書士として、いっしょに一つずつ確認します。安心してください。
【Q4:まず何を見ればいいですか?】
A4:次の5点を確認します。わからなければ、行政書士がいっしょに確認します。
・いつから、いくら上がると言われましたか?
・口で言われましたか?紙でもらいましたか?
・契約の更新の時期ですか?(更新の場合、更新料は払う必要がありますが、家賃はあなたが同意しないと上がりません。ただし定期借家の終了の時期の場合は、もともと更新なしの約束で借りているので、家主の要望に応じないと契約は終了となります)
・今の家賃は相場(そうば)とくらべてどうですか?
・最近、管理会社が変わりましたか?
【Q5:相場はどうやって調べますか?】
A5:インターネットの賃貸サイトで、同じ地域・間取りの家賃を見ます。行政書士がお手伝いできます。
【Q6:家賃を上げるのはむずかしいですと言ってもいいですか?】
A6:言って大丈夫です。「生活がくるしいので、むずかしいです」「近くの家より高いと思います」「もう少しゆっくり上げてほしいです」など率直に伝えるといいと思います。
【Q7:大家さんが強く言ってきて、こわいです】
A7:こわいですよね。でも、あなたがOKしないかぎり、家賃は上がりません。「少し考えます」と言って、時間をつくっていいです。行政書士が、文書で返事をする形を整えることもできます。
【Q8:同意していないのに高い家賃が引き落とされることがありますか?】
A8:あります。でも、あなたが悪いわけではありません。差額は返してもらえます。文書で伝えましょう。行政書士が文書を作るお手伝いをします。
【Q9:調停(ちょうてい)って何ですか?】
A9:家賃のもめごとは、すぐ裁判にはなりません(調停前置主義といいます)。まず、裁判所での「話し合いの場」に行きます。これが「調停」です。調停を申し立てられたら、必ず出席してあなたの言い分を伝えてください。
行政書士ができること
・調停のしくみの説明
・あなたの事情の整理
・弁護士への橋渡し3/6訂正
行政書士ができないこと
・調停申立書の作成(弁護士しかできません)3/6訂正
・調停の代理(弁護士しかできません)
・調停への同行(弁護士しかできません)
【Q10:こちらから調停を申し立てる必要はありますか?】
A10:あなた(借主)から調停を申し立てる必要は普通はありません。ただし、勝手に高い家賃を引き落とされ、返金をずっと無視されるときは、お金を返してもらうための調停を使うことがあります。
【Q11:供託(きょうたく)って何ですか?】
A11:家賃を上げることに同意していないのに、大家さんが「高い家賃を払え」とか「今までの金額なら受け取らない」等と言うとき、法務局に家賃をあずけて、滞納(たいのう)をふせぐ制度です。
供託の手続きの代理は行政書士は出来ません。司法書士に依頼するのが安全ですが、あなたが直接法務局に出向かれて、係官に「家賃を供託したい」と伝えるのもアリです。
【Q12:もう引っ越したほうがいいですか?】
A12:すぐに決めなくていいです。あなたのOKがないと家賃は上がりません。ことわっても、家を出ることにはなりません。あなたを守る仕組み「調停・供託」があります。最終的に引っ越す決心をするとしても、心の準備をする時間をつくることができます。私も行政書士として解決まで伴走しますので、どうぞご安心ください。
≪まずは「軽いアプローチ」から検討を≫2026/02/17
【Q:後見を回避するために「家族信託」したが、本人(受益者)が認知症になり申告できなくなった。結局、後見人をつけることになりますか?】
A:認知症で申告できなくなっても、確定申告だけなら成年後見は必須ではありません。「家族の補助」と税務署の「提出代行」で対応できます。財産の管理全体が必要なとき・本人の健康(人権)を守る人が遠からずいなくなるかもしれない場合など、本人の生活全体の管理が必要な場合は、後見を検討してください。
(解説)
「認知症で本人が確定申告できない=必ず成年後見を使わないといけない」わけではありません。成年後見が必要になるのは、本人の意思確認ができず、かつ“代理権が必要な手続き”を行う場合で、確定申告でいうと次のような場面です。
• 本人の代わりに申告書へ署名・押印する
• 本人の代わりに電子申告を送信する
• 本人の財産状況を調べて整理し、税務署とやり取りする
• 税務署からの問い合わせに「代理人」として対応する
これらは税務代理に当たるため、成年後見人か税理士のどちらかが必要になります。しかし実は、家族が“代理人”にならずに済む方法があります。
[1]税務署の「申告書提出代行」制度を使う
税務署には、家族が申告書を“提出だけ”代行できる制度があります。これは「提出行為」だけなので、税理士法が禁じる「税務代理」には当たりません。条件は次の通りです。
・申告書はあくまで「本人名義」で作成されている
・家族は“提出だけ”行う
・税務署の窓口で「提出代行の届出書」を書く
[2]税務署に相談し、柔軟に対応してもらう
認知症のケースは税務署も慣れていて、次のような対応をしてくれることが多いです。
・医師の診断書や介護認定情報を示す
・家族が状況を説明する
・税務署職員が「本人の意思確認が困難」と判断すれば、提出代行で受け付ける
[3]家族が“作成の補助”をする(税務代理ではなく「事務補助」)
・家族が収入・経費を整理する
・家族がパソコン入力を手伝う
・本人の代わりに押印はしない
★逆に、次のような状況なら後見制度を検討した方がいいです。
・本人の財産管理全般が必要(預金、契約、施設入所手続きなど)
・税務署からの問い合わせに家族が答えられない
・相続税申告や不動産売却など、より大きな手続きが控えている
・家族間で財産管理をめぐるトラブルが起きそう
・本人の健康・人権を守る人(保護者)が遠からずいなくなってしまう
つまり確定申告だけのために後見を使うのは重すぎるが、生活全体の管理が必要なら後見を検討したほうがいいです。
(まとめ)
・確定申告だけなら、成年後見は必須ではない
・本人の生活全体(健康と財産)の管理が必要なら後見を検討すべき
≪前回の補足:元夫が亡くなったが養育費を払ってなかった場合は?≫2026/02/15
【Q1:私(元妻)が再婚していても、亡くなった元夫から養育費をもらっていれば、「生計維持」とみなされますか】
A1:はい、普通は生計維持と認められます。元妻が再婚していても、元夫が養育費を払っていたなら“生活を支えていた(生計維持されていた)”と判断され、子は遺族厚生年金を受け取れます。
【Q2;継父が扶養しているのに、亡くなった元夫の生計維持になるんですか】
A2:生計維持要件は“亡くなった父が子どもを支えていたか”を見るので、継父の収入は直接関係しません。元夫の養育費があれば生計維持と扱われます。
【Q3:養育費が不定期だったり、少なかったりしても大丈夫ですか】
A3:金額や頻度より“支援の意思があったか”が重視されます。不定期でも支払いがあれば、生計維持と判断されることが多いです。
【Q4:じゃあ、どんな場合に生計維持なしと判断されるんですか】
A4:支払いがほぼゼロ、長期間完全に未払い、連絡も断絶、生活に全く寄与していない、こういったケースです。朝日新聞の記事のように、裁判でも生計維持なしと判断されることがあります。
【Q5:生計維持なしと判断されたら、子どもは遺族年金を受け取れないんですか】
A5:はい、受け取れません。遺族基礎年金も遺族厚生年金も不支給になります。
【Q6:再婚していても、子どもは遺族厚生年金を受け取れるんですね?】
A6:生計維持が認められれば受け取れます。再婚の有無は関係ありません。2028年4月の時点でお子さんがまだ未成年なら、遺族基礎年金も受け取れるようになる見込みです。
(まとめ)
元妻が再婚していても、亡くなった元夫から養育費を受けていれば、生計維持要件を満たすとされ、元妻の子は遺族厚生年金を受け取れます。不定期でも少額でも“支援の意思”があれば認められます。ただし、朝日新聞の記事のように、支払いがほぼゼロで関係も断絶している場合は、生計維持なしと判断され、不支給になることがあります。
≪離婚後に元夫が亡くなったら、現妻・元妻・未成年の子のうち、遺族年金を受け取れるのはだれ?≫2026/02/12
【Q1:離婚した元夫が亡くなりました。未成年の子がいます。元夫は再婚しましたが、うちの子にも毎月養育費を払っていました。この場合、子どもは遺族年金を受け取れるんでしょうか?】
【Q2:夫が亡くなりました。夫は私とは再婚で、元妻との間にも私との間にも未成年の子がいて、養育費も払っていました。私と私の子は遺族年金を受け取れるでしょうか?】
共通A:遺族年金には、遺族基礎年金(国民年金)と遺族厚生年金の2種類があります。
まず、亡くなった人に未成年の子どもがいる場合、遺族基礎年金は“子のある(今の)配偶者”が受け取る仕組みなので、現妻が法律婚でも事実婚でも、現妻が受給者になります。子ども分は“子の加算”として現妻の年金に上乗せされ、子ども本人には支給されません(現妻にとっては元妻の子の分まで自分の分として受け取れることになります)。
一方、遺族厚生年金は仕組みが違って、未成年の子どもが直接受け取れます。現妻も受け取れますし、未成年の子も(元妻との子も現妻との子も)、直接自分の分を受け取ることができます。
もし亡くなった人に未成年の子がいない場合は、遺族基礎年金そのものが発生しないので、現妻も元妻も誰も受け取れません。ただし、亡くなった人が厚生年金に入っていたなら、(未成年の子がいなくても)遺族厚生年金は現妻が受け取れます。元妻は、離婚した時点で“配偶者”ではなくなるので、どちらの遺族年金も受け取れません。ただし元妻の子が未成年なら、遺族厚生年金だけその子が受け取れます。なお、2028年4月から制度が変わって、子どもが遺族基礎年金も直接受け取れるようになる予定です。年金について詳しくは、社労士・市町村役場の年金係・年金事務所にお尋ねください。
(ご質問のケースのまとめ)
・遺族基礎年金は現妻のみ(故人の子が成年に達するまで)受け取れる。2028年4月の時点で子が未成年なら、子も成年に達するまで自分の分を受け取れるようになる(見込み)。
・遺族厚生年金は現妻と未成年の子(元妻の子も現妻の子も)が受け取れる。
≪もっと簡単な解決策ない?と聞いてください≫2026/02/09
行政書士など専門職の採る手段は「重すぎる」ことがあります。
行政書士の業務には、内容証明郵便、不服申立て、成年後見など、制度としては正しいけれど“現実のトラブル解決としては重すぎる”手段が少なくありません。実務を見ていると「もっと簡単な方法で十分だったのでは」と感じるケースも多いものです。
制度が最悪のケースを前提に作られていること、専門職の傾向として依頼者の不利益を避けるために強めの手段を選びやすいこと、依頼者が強い手段を求めやすい心理。こうした要因が重なり、必要以上に重厚な手続きが選ばれることがあります。
しかし実際には、内容証明郵便の前に、まずは普通郵便・メール・電話での意思確認。不服申し立ての前に行政相談や担当者レベルでの調整。成年後見の前に、任意代理・見守りや家族信託などの代替手段といった“軽いアプローチ”で十分に解決する場面も多いのです。
大切なのは、制度の重さに引きずられず、依頼者の金銭的負担を最小限にしながら最適な落としどころを探る姿勢であり、これからの行政書士には、まさにこの「柔軟な実務感覚」が求められていると思います。
≪行政書士にできるヤングケアラー支援≫2026/02/05
【Q:家庭のことで行政書士に相談したら何かしてくれるの?】
A:ご家庭の状況を整理して、使える制度を全部洗い出し、役所の手続きは私が代わりに行います。学校や福祉との調整もサポートして、子どもの負担を減らす仕組みを作ります。
(1)まずはご家庭の状況を一緒に整理して、使える支援制度やサービスを全部“見える化”し、何から手をつければいいか分からない状態を解消します。介護・障害・医療・生活支援など役所の手続きや申請は、私が代わりに行います。
(2)子どもが背負っている役割を、周囲が担えるように整えます。親族や支援者との協力体制を整えたり、子どもに負担が集中しない仕組みづくりをお手伝いします。
(3)学校・福祉・医療との調整もサポートします。学校への配慮のお願いや、地域包括支援センターとの連携など、大人同士の調整は私が担います。
(4)親御さんの生活基盤を整えるお手伝いもします。収入・支出の整理、使える支援制度の案内、住まいの確保など、親御さんの生活が安定するように支援します。親御さんが安定すると、お子さんの負担も確実に減ります。
(5)子どもの進学・就職に影響が出ないようにサポートします。奨学金や就学援助の手続き、家庭状況を説明する文書づくりなど、お子さんの未来を守るための支援も行います。
≪行政書士にできる離脱支援≫2026/01/22
【Q:あるグループ・関係・組織などから離脱したい】
A:一口に離脱と言っても、会社の退職、団体からの脱会、契約関係の終了、あるいはパートナーシップの解消など、法的な位置づけが異なります。そのため「何から離れたいのか」「離れるとどのような影響が想定されるのか」を丁寧に伺います。
会社や団体など合法的な組織からの離脱(契約関係の終了)の場合は、契約書や規約に基づいた離脱の手続き(退職届、脱会届、契約解除通知など)を支援します。
一方、友人グループや恋愛関係や非合法組織(脱会の規定がある団体を除く)などからの離脱の支援は、書類の作成と手続きが仕事の行政書士には出来ないため、警察や弁護士・支援団体等への橋渡しを行います。
まとめると、行政書士としては、まずご事情を整理して、どのような組織や関係から離れたいのかを確認します。そのうえで、契約書や規約に基づいた手続きが可能かどうかを見極めます。離脱に際しては、退職届や脱会届、契約解除通知などの書類を正確に作成し、相手方に正式に離脱の意思を伝えることが重要です。私はその文書作成をお手伝いし、トラブルを防ぐための表現や手順についても助言します。必要に応じて、弁護士など他の専門家への橋渡しも行いますので、安心してご相談ください。
≪事実婚・内縁の場合は「相手に遺贈するとの遺言」を「それぞれ」作ってください≫2026/01/15
【Q:事実婚のパートナーに財産をのこすにはどうすればいいですか】
A:事実婚のパートナーには、法律上の相続権がありません。どれだけ長く一緒に暮らしていても、婚姻届を出していない場合は、相続の場面では他人として扱われてしまうんです(死別の場合は遺族年金を受け取れる可能性があること以外は相続権がありません。ただし離別の場合は判例により法律婚と同様に婚姻費用の分担・財産分与・慰謝料の請求権が認められています)。そこで、もし相手に財産を残したい、あるいは自分亡きあとのパートナーの生活を守りたいというお気持ちがあるなら、生前の対策がとても重要になります。
対策として一番確実なのは、公正証書遺言です。遺言があれば、財産をパートナーに遺贈という形で渡すことができます。公正証書で作っておけば、形式の不備で無効になる心配もないので安心です(合同の遺言は認められていないのでそれぞれで遺言を作る必要があります)。そして、もう一つ大事なのが生命保険です。保険金は相続とは別の枠で受け取れるので、パートナーを受取人に指定しておけば、確実に現金が届きます。
また、不動産がある場合や、将来の認知症が心配な場合は、家族信託という仕組みも使えます。家族信託とは、財産の管理や処分を信頼できる人に任せるもので、遺言だけではカバーしきれない部分を補うことができます。
まとめると、遺言、生命保険、家族信託。この三つを組み合わせることで、事実婚でも法律婚に近いレベルでお互いを守ることができます。逆に、何も対策をしないままだと、残されたパートナーが財産を一切受け取れず、住んでいる家から出なければならないケースもあります。ですので、早めに準備しておくことをおすすめいたします。
重要≪2025年10月から変わったこと≫2025/12/01
その1【「残置物モデル契約条項」が公営住宅でも民間賃貸でも活用可能になりました】
2021年6月以降に民間の部屋を借りたり更新した方は、「借主が亡くなった場合は遺品(残置物)を貸主が処分できる」旨が記載された書面にサインした方もいらっしゃると思います。残置物は本来は遺産=相続人の財産であるため、従来は相続人の承諾なく処分できませんでした。つまり単身高齢者が亡くなると部屋に遺品が残ったままになり、次の人に貸せないので、単身高齢者に貸すことをためらう貸主は多かったのです。そこで2021年に国交省・法務省が策定した残置物モデル契約条項は、主に単身高齢者の入居時・更新時に、賃借人(借主である単身高齢者)と受任者(貸主が委託した者)が死後事務委任契約を結び、受任者が契約解除や残置物処理を担う仕組みで、相続人の権利を尊重しつつ、貸主(大家)が安心して貸せるようにするのが目的です。その残置物モデル契約条項を、10月から民間賃貸だけでなく公営住宅でも活用可能になりました。今後、貸主(自治体)は事前に入居者から書面で承諾を得ておけば、相続人が不明でも遺品を処分可能となります。
その2【「居住サポート住宅」の登録が始まりました】
高齢者や生活困窮者にとって、住まいの不安は切実です。孤独死や遺品処理の問題は、公営住宅や民間賃貸で深刻化しており、次の入居者を受け入れられない空室問題(空き家化問題)にもつながっています。借主は安心して借りられるように、貸主は安心して貸すことができるように、「借主も貸主も支援を受けられる賃貸物件」が誕生しました。厚労省HP「居住サポート住宅情報提供システムの公開 ~10月1日より認定制度が始まります!~」。改正住宅セーフティネット法に基づき、住宅確保要配慮者(低額所得者、高齢者、障害者や子育て世帯など、住宅の確保に配慮を要する方)に見守り等の入居中のサポート提供を行う住宅「居住サポート住宅」の認定制度が、10月1日から始まりました。認定された居住サポート住宅に関する情報の閲覧や、認定申請等の手続きができる「居住サポート住宅情報提供システム」を公開します。居住サポート住宅は、大家と居住支援法人が連携し、1.日常の安否確認、2.訪問等による見守り、3.生活・心身の状況が不安定化したときの福祉サービスへのつなぎを行う住宅です。また、愛知県住宅供給公社にも類似の認定制度が既にあり、一覧が公開されています。
重要≪親亡き後の障害者の生活保障≫2025/11/27
【Q:施設に入っている障害のある子がいます。私たち夫婦の死後、遺産を一度に相続させるのではなくて、年金のように毎月分けて渡したいが、可能でしょうか?】
A:信頼できる親族が居る場合は「家族信託」を、一人も居ない場合は「特定贈与信託」をお勧めします。
障害のある方が施設に入所し、国の障害年金で基本的な生活費は賄える場合でも、医療費や日用品、レクリエーション費用などちょっとした追加資金が必要になります。そこで有効なのが特定贈与信託です。親族が財産を信託銀行に預け、障害者本人に毎月定額を終身で給付できる仕組みです。(家族信託の場合は信託銀行ではなく家族に財産を預けます)。
(特定贈与信託の特徴)
◎対象:特定障害者(中程度の障害をお持ちの方)及び特別障害者(重度の障害をお持ちの方)。
◎給付方法:毎月定額を終身で給付可能。臨時給付も組み込める。
◎税制優遇:特別障害者なら最大6,000万円まで贈与税非課税。特定障害者なら最大3,000万円まで贈与税非課税。
◎残余財産:障害者死去後は他の相続人へ戻す、または団体等へ寄付可能。
◎障害のある相続人に、亡くなるまで毎月定額を渡すことができる。信託銀行が契約に基づいて自動的に振込を行うため、本人や施設が手続きに困ることはありません。
◎取り扱っている金融機関:三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行など大手信託銀行です。いずれも「特定贈与信託」を提供しており、終身型で設計可能です。
◎元本割れのリスク:理論上はリスクあり。ただし合同運用金銭信託のため、元本割れリスクはほぼゼロ。
◎信託報酬や手数料はどのくらい?:三菱UFJの例では、初回に信託財産の約3.3%(例:2,000万円なら約66万円)+年率0.2~0.3%程度の管理報酬がかかる。
◎毎月いくら給付するのが現実的?:信託財産2,000万円の場合、毎月5万円なら約33年分⇒長寿リスクに強いが少額。毎月7万円なら約24年分⇒生活費補填に現実的。毎月10万円なら約16年分⇒手厚いが持続年数は短め。インフレを考えると「毎月7万円程度」がバランスが良い。
◎臨時給付はできる?費用は増える?:できます。追加費用は基本的にかかりません。契約時に「臨時給付年2回20万円ずつ」等と決めておけば、毎月定額に加えてボーナスのように臨時給付ができます。振込手数料も不要です。
◎2,000万円で設計するとどうなる?:毎月7万円+年2回20万円ずつなら年間124万円・16年分。長寿の場合は財産が尽きた時点で給付終了。ただし国の障害年金があるため最低限の生活は保障されます。
(まとめ)
親亡き後の障害者の生活保障には特定贈与信託の終身型が最適といえます。毎月の定額給付+年2回の臨時給付で、施設預り金口座に安定的に資金を届けられます。給付額を変更しなければ、追加手数料は不要です。実際に契約する時や税金については、必ず信託銀行や税理士・税務署にご確認ください。
≪老人ホーム選びの際は必ず介護棟も見学してください≫2025/10/03(再掲)
ゴールドオンライン2025/10/02(抄)カッコ内注釈は西村
厚生労働省「有料老人ホームの現状と課題・論点について」によると、平成22(2010)年に約140万人だった老人ホームの利用者は、令和4(2022)年には約230万人となりました。約10年で90万人ほど増加しており、これは、介護が必要な高齢者のおよそ3分の1が施設へ入居している状況です。しかし「老人ホーム」とひと口にいっても、サービス内容から入居にかかる条件にいたるまで、さまざまな種類があります。“終の棲家”としての施設選びを誤ると、思わぬ悲劇に見舞われるかもしれません。
有料老人ホームには、大きく分けて次の3種類があります。
1.介護付有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護の指定を受けた有料老人ホーム)
その名のとおり介護等のサービスがついた高齢者向けの居住施設です。もしも介護等が必要となっても、施設が提供する介護サービス「特定施設入居者生活介護」を利用しながら、生活を継続することが可能です。(注:介護が必要になると「一般棟」から「介護棟」に移されることが多い。老人ホーム選びでは一般棟だけでなく必ず介護棟も見学し、入居者が穏やかな様子かチェックすることをお勧めします)。
2.住宅型有料老人ホーム
生活支援等のサービスがついた高齢者向けの居住施設です。介護が必要になった場合には、地域の訪問介護等の介護サービスを利用しながらであれば、生活を継続することが可能です。(注:軽症の内は退去しなくて良いが、寝たきり等重症になると退去する契約であることが多い)。
3.健康型有料老人ホーム
ここは、食事等のサービスがついた高齢者向けの居住施設です。介護が必要となった場合、契約を解除し退去する必要があります。(注:「健康な内から入れる」というより「健康な内しか居られない」)。
老人ホームを選ぶ際には「介護が必要になったら」「認知症になったら」「医療行為が必要になったら」など、どのような状況になっても施設での生活が続けられるのか確認のうえ、慎重に検討するようにしましょう。(注:サインする前に契約書等を西村に見せてください)
重要≪誰もが「私には保証人を頼める人が居る」と胸を張れるようになります≫2025/08/11(再掲)
【身寄りのない高齢者、入院・入所・死後の手続きの支援制度を創設へ。27年度にも開始】
読売新聞オンライン2025/08/03(抄)
厚生労働省は、頼れる親族がいない一人暮らしの高齢者を対象に、入院や老人ホームへの入所、葬儀を含む死後の事務手続きを支援する新たな仕組みを創設する方針を固めた。来年の社会福祉法改正を視野に2027年度にも支援を始める。(現状は)身寄りのない高齢者向けには民間サービスがあるが、費用が高額なため利用できる人は限られている。全国の社会福祉協議会が金銭管理(や福祉サービスの手続き)を支援する(日常生活自立支援)事業も、利用は認知症の人らに絞っている。厚労省は「単身高齢者の人生の終盤を幅広く支援する仕組みが必要」と判断した。入院や介護施設への入所は、手続きの代行や緊急時の連絡先の引き受けを対象とする見通しだ。死後事務については、葬儀の手続きや納骨、自宅に残った家財の片付けなどが想定される。担い手は社会福祉協議会やNPO法人など。利用料は所得に応じて設定し、低所得者は無料や低額にする。
(西村の感想)
1人暮らしの高齢者が「葬儀や納骨、家財の処分など死後事務を頼みたい」「預貯金の管理など日常生活の支援(生前事務)を頼みたい」「介護施設や病院の身元保証人(緊急連絡先)になってほしい」等を社会福祉協議会・NPO法人を通じて行政に相談・依頼できる制度が2027年度にも始まります。(社会福祉協議会の日常生活自立支援事業が一人暮らしの高齢者も対象となる見込みです)。「お金が無くても、身寄りが無くても大丈夫」が夢物語でなくなるかもしれないことに西村も驚嘆しています。
≪「行政書士とは」のページに書いてある「生活保護申請や告訴状作成など緊急事態は、採算を度外視して対応します」の「緊急」って?≫2024/11/30(再掲)11/24訂正
西村が採算度外視(報酬なし)で対応する「緊急」とは、たとえばDVやいじめ等でケガをしたので告訴状を提出したいが、警察署で弁護士等に依頼してほしい等言われ費用が心配であるという場合(告訴状の文案を作成してご本人に提出いただくか、ご自身で動けない事情がある場合は行政書士名で告発状を作成し提出します)や、たとえば病気や失業等で生活苦に陥り、生活保護を申請したいが、あなたは若いから働きなさい等言われ窓口で追い返された場合(行政手続法上の「処分等の求め」か行政不服審査法上の「審査請求」をします)等、「緊急事態」を想定しています。「本当に困ったけれど、専門家に頼むお金がない」といった緊急事態の場合、行政書士/特定行政書士として全力を尽くしますので、小中高の学生さんもご高齢の方も、老若男女関係なく本当に困ったときはぜひ西村に言ってください。留守録の時は、お名前とご用件をお願いします。
愛知県大府市共和町3-1-6
9:00-17:00 (土日祝定休)
